作業療法

作業療法実習で差がつく!日々の行動目標の立て方と書き方

作業療法や理学療法などの実習では、ただ参加するだけではなく、「その日に自分が何をするのか」を明確にすることが非常に重要。

実習の長さの視点で見てみると…

  • 見学実習ではスタッフや患者さんの名前を覚える
  • 評価実習では検査項目やADL動作の観察ポイント
  • 臨床実習では治療環境の設定や道具の準備

など、日々の行動目標を具体的に設定することで、実習の質は格段に上がります。

さらに、行動目標をデイリーノートに書き残すことで、指導者は学生の意図や希望を把握しやすくなり、効率的なフィードバックが可能になります。

目標を立てて準備すること自体が、実習に向けた意欲や熱意を示す行動となり、学生の印象を大きく変える要素にもなります。

本記事では、実習タイプ別に日々の行動目標の立て方と具体例を解説し、より充実した実習生活を送るためのポイントを紹介します。


実習で日々の行動目標を立てる重要性

作業療法の実習は、短期間で多くの知識と技術を身につけることが求められます。しかし、毎日ただ流れに沿って参加しているだけでは、学びを最大化することはできません。ここで重要なのが「行動目標」です。

行動目標を立てることで、以下のメリットがあります。

  • 学習効率が上がる:その日にやるべきことが明確になり、無駄な時間を減らせます。
  • 指導者とのコミュニケーションがスムーズになる:指導者は学生の意図を理解しやすく、適切なサポートや指導ができます。
  • 実習での印象が向上する:事前に考え準備して行動する姿勢は、意欲や熱意の証として評価されます。

また、日々の行動目標は「具体的で現実的な項目」にすることが大切です。曖昧な目標では、達成感もフィードバックも得られません。


 見学実習での行動目標

見学実習は、まず現場の雰囲気やスタッフの動きを理解することが中心です。しかし、ただ見るだけでは学びは浅くなります。具体的な行動目標を立てることで、実習の成果は大きく変わります。

具体例

  • スタッフの名前を覚える
    → 将来的に質問したり相談したりする際に役立ちます。
  • 患者さんの名前を覚える
    → 信頼関係の構築や観察時の記録に活かせます。
  • 観察するポイントを決める
    → ADLの動作や治療中の対応など、重点的に見る項目を設定します。
  • 質問内容を事前に考える
    → 見学後にまとめて質問でき、理解が深まります。

見学実習での行動目標は「観察」と「理解」に重点を置き、デイリーノートに書き出すことで後の実習でも活かせる情報となります。


評価実習での行動目標

評価実習では、患者さんの機能や生活動作を観察・評価し、報告書や提案を作成することが求められます。この実習では、何を観察し記録するかを前もって明確にすることが大切です。

具体例

  • 実施する検査項目を決める
    → 筋力測定、関節可動域、歩行分析など、当日行う検査をリスト化します。
  • 観察したいADL動作を選ぶ
    → 食事、整容、移動など、生活の中で重要な動作に着目します。
  • 評価記録のフォーマットを準備する
    → 記録をスムーズに行うため、チェックシートやメモを用意します。
  • 患者さんへの対応や声かけを考える
    → 評価中に安心してもらえる言葉や動作を準備します。

デイリーノートに書くことで、指導者は学生の理解度や準備状況を把握しやすくなり、適切なアドバイスを提供できます。

加えて、検査するのに適した部屋の用意や検査キットの場所などを伝える必要性を事前に把握できるので助かります。

患者さんの介入する時間直後に言われても、お互い困ってしまいますよね。


臨床実習での行動目標

臨床実習は、実際に患者さんへ治療を行う場です。評価や観察だけでなく、治療環境の準備や道具の管理も含めて行動目標を設定することが大切です。

具体例

  • 治療環境を整える
    → ベッドや椅子の配置、器具の準備、部屋の清掃など。
  • 使用する道具の準備
    → 治療用具や補助器具の確認、使用方法の把握。
  • 治療計画に基づく手順を整理
    → 患者さんに合わせた介入方法や段取りを事前に考える。
  • 観察・評価ポイントを確認
    → 動作の正確さ、患者の反応、補助が必要な箇所を把握。

実際に患者さんに介入していくことになる臨床実習では、行動目標を立てることが安全管理にもつながり、より実践的な学びを得ることができます。

事前に指導者に伝えておくことでどこまでリスク管理する必要があるかなどを考える猶予が生まれます。これがないと事故の原因になるので覚えておきましょう


5. 指導者からの視点

指導者は多忙なため、学生がその日に何をしたいのか、どの部分を学びたいのかを把握することが難しい場合があります。ここでデイリーNoteや行動目標が活きます。

  • 学生の考えや希望を事前に把握できる
  • フィードバックが効率的に行える
  • 学生の準備度や意欲を見極められる

学生が自分で目標を立て、準備して行動する姿勢は、指導者にとって非常に助かります。また、実習への意欲が高い印象を与え、信頼関係の構築にもつながります。


行動目標を立てるコツ

具体的で実現可能な項目にする

  • 「観察する」だけでは抽象的です。「食事動作の手の動きを観察する」と具体化しましょう。

優先順位を意識する

  • 1日の行動目標をすべて達成するのは難しい場合があります。優先度をつけ、重要な項目から取り組みましょう。

事前準備を怠らない

  • 使用する道具やチェックシートを前もって準備しておくと、実習中の余裕が生まれます。

デイリーノートで振り返る

  • 行動目標を実行した後、何ができたか、何が課題かを書き留めることで次回に活かせます。

まとめ

日々の行動目標を立てることは、単なる作業ではなく、実習の学びを最大化するための重要なステップです。見学・評価・臨床それぞれの実習タイプに応じた具体的な目標を立て、デイリーノートに書き出すことで、指導者とのコミュニケーションも円滑になり、実習成果は飛躍的に向上します。

また、事前に目標を考え準備することは、学生としての意欲や熱意を示す行動にもなります。これにより、指導者からの印象も良くなり、信頼関係の構築につながります。

日々の小さな準備と振り返りが、充実した実習生活と成長への大きな一歩となるでしょう。

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